Excelってこういうものだったのか!

日常的に使いこなしている人にはアホらしくて呆れられそうなのですが、反面、私のような人も多いのではないかと思います、Excelってどういうものなのかわかっていませんでした。

わからないなりに使ってはいました。送られてくるExcelに指示されるまま何かを入力したり、自分では住所録などの表を作ったりです。それで別に何も困っていなかったんですよね。

試験の採点もそうです。遠隔授業になる前はすべての授業で紙の答案を赤ペンで採点していて、成績表も紙がほとんどでしたので、紙の現物ですべての作業を行っていました。特に難しい計算はありませんし、私は暗算がわりと苦にならなくて紙に部分点を書いているその場で合計点が出てくるので、わざわざパソコンを立ち上げる必要はなかったのです。

それが今学期、採点にExcelを使ってみようと思い付きました。というのも、複数の分野毎の集計をシラバスに記されたそれぞれの割合に配分して合計点を出すという、ちょっと集計がややこしいクラスがあったんです。

 こういうのってExcel使うといいのかも…

過去にExcelで計算したのが家計簿の合計だけという私は思い付きました。

繰り返しますが、日常的に使いこなしている人にはアホらしくて呆れられそうな話です。しかし、同じような人が実はけっこういることを私は(講師控え室などで目撃して)知っています。そこでどのように使ったのかを書いておきます。題して、

 Excelを使ってWebClassの成績を付ける方法

しょぼい……しょぼすぎる……しかし、同じような人のために続けます。

  1. WebClassの「成績」のタブから「成績一覧」をクリックすると一覧表が出てきます(こういうの見ながら、またはプリントアウトして電卓で計算している人を私は知っています……)
  2. 「この表をダウンロード」をクリックし「result.csv」をダウンロードしてください。ダウンロード先は、私の場合それぞれの勤務先のMicrosoft365のOneDriveにしました。うっかり別のクラスで上書きしないようにファイル名も変えておきましょう。
  3. 「result.csv」をクリックするとExcelに先ほどの表が現れます。

Excelで成績を管理しているセンセイが学籍番号や氏名を一つずつ入力しているのを見たことがありますが、csvファイルで一瞬ですから! 4日前に使い方を知った私が言うのも何ですが、とにかく、

 これめんどくさいなあ……と思う作業はだいたいExcelでできます!

これだけ理解するといいです。

  1. Excelは行が数字で列がアルファベット、セルと呼んでいるそれぞれのマス目を「A1」のように表します。
  2. Excelは計算の式を入力したら計算してくれます。
  3. セルの右下の黒い小さい四角にカーソルを合わせて動かすと、Excelは同じ計算を延々繰り返してくれます。

計算の式の表し方はネットを検索するといくらでも出てきますので覚えなくてもいいです。というか使ってるうちに覚えます。

さて採点ですが、WebClassの表をインポートすると行に学生さんの氏名、列に点数が並びます。ふだんの課題、小テスト、最終テストで評価する場合、次のようになります。

  1. ふだんの課題の合計点を出します。たとえば1人目の得点がB2からB15の合計の場合、=SUM(B2:B15) という式で出します。2人目以降は右下にカーソルを合わせると出てきます。
  2. 1の合計点をシラバスに記載した配分に合わせて換算します(そういう式で)。
  3. 同様に、小テストや最終テストも合計点を出して換算します。
  4. 換算したものの合計点を出します(そういう式で)。
  5. 4を四捨五入します(そういう式で)。
  6. 5のセルが秀、優、良、可、不可それぞれに合わせて色が付くようにします(「条件付き書式」で)

ちなみに私は4の集計でミスをしないように、合計点のセルは各合計点毎に色を付けておきました。

細かい調整があっても、そういう式で一瞬で終わります。というかむしろこの細かい調整にExcelの有り難みを感じるかと思います。

 

「そういう式で」というところに具体的な式を入れたり、画像も入れるといいんですが、Excelの使い方のサイトはたくさんあるのでサクッと検索してね!

じゃあなんでこういう記事を書いたんだと言われそうですが、WebClassからExcelにインポートすると成績付け一瞬で終わるよ!と言いたいだけです……

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Excelの基本的な使い方がわかったのは4日前ですが、すぐ調子に乗る性格なもので昨晩無謀にもこの本を読みました。

VBAというのができると、Excelでもっといろいろなことができるんです。採点関係では、GoogleClassroomには備わっていますがWebClassにはない「文章の類似度判定」ができます。「バーコードリーダーで書籍連続読み取りツールを作ろう」は参考文献リストを作るのが捗りそう。私と同じく文系の研究者向けでは、「手書き文字の判定・画像の学習」が史料の書き手の特定に応用できそうですし、夏目漱石の「こころ」を形態素解析してExcelにツリーマップで表すなどということも。

対象読者は「ExcelのマクロあるいはVBAの初歩がわかるかた」ということらしいのですが、VBAについては第1章で詳しく説明されているので、4日前にExcel使えるようになった私でも大丈夫でした。

というわけでこれからの事務仕事と研究にExcelを使っていこうと思います。