新型コロナウイルスに罹っていました

7月下旬に新型コロナウイルスに感染してしまいました。

  どこで感染したのか

オミクロン株は潜伏期間が2~3日らしいので、思い当たるのは祇園祭の日に京都で歌会に出席したことです。歌会そのものは会議室に数人で、非常勤講師の仕事よりもはるかに安全な状況でしたし、歌会前に食事をとったときも食べ終わるまで全員が一言も口を利かない完全な黙食でした。行きのバス、そして帰りの、バスの混雑を避けたつもりで歩いたら巻き込まれた人混みがまずかったのかと思います。祇園祭りの雰囲気の中を歩きたいという気持ちなど1ミリもなかったのに……。

もう1つ思い当たるのはトイレの使用です。コロナ禍以降、私は公衆トイレを使わないようにしていました。非常勤先の職員用トイレは使用している人が限られ、感染した人が使うことはまずないですが、公衆トイレはどういう人が使っているかわからないからです。しかし、この暑さで熱中症に罹るのも怖いので、水分摂取をためらわないようになり、公衆トイレも使うようになっていました。

  経過

高熱が出た18日月曜日は海の日で病院が休みでした。翌19日火曜日の朝一番に自治体から配布された発熱外来一覧にあった呼吸器外来に電話しました。しかし繋がりません。半時間くらい試してみて諦めて、徒歩で行けそうなもう1つの病院にかけたところ、繋がりました。空いている時間ならいつでもと予約して、診察を受けることができました。

あとで知ったのですが、予約がいっぱいでギリギリのタイミングだったようです。解熱剤くらいしか出せませんが……と言われましたが、その後すぐに解熱剤も不足しているという報道があったので、これもギリギリのタイミングだったのかもしれません。

発熱外来までタクシーやバスが使えないのは困ると思いました。さいわい歩いて10分ほどの病院で診てもらえましたが、それでも朦朧として倒れそうでした。これ以上歩かないといけない病院なら、諦めていたかもしれません。

3日間40度近い高熱が出て、その後は徐々に熱が上がらなくなっていきました。激しい咳も徐々に治まっていきました。最初に高熱がガツンとくるので、何も食べられず3キロ痩せました。食欲はまだ完全には元に戻っていません。

ずっと横になっていたので、人出のない夜に最寄りのポストまで往復するだけで疲れて、足腰が弱っているのがわかりました。後遺症にならないためには2ヶ月は無理しない方がいいということなので、ウォーキングやトランポリンはまだ再開していません。

自宅療養期間10日目から更に3日経った31日に電車に乗って、3時間ほどお茶会に参加しました。この日は3時間が限度という感じでした。さらに2日後の8月2日、教室試験のため府県をまたいで大学に出向きました。この日は事故でダイヤが乱れたこともあり、かなりキツくて翌日は寝倒しました。

後に書いていますが、なかなかすっきり治らないことの方がつらいです。発熱から20日以上経ってようやくだるさが薄れてきた感じです。

  仕事はどうしたか

火曜日と木曜日に最終授業をのこしていたのですが、休講にしました。1人Zoomでスライドを使ってしゃべったファイルを補講としてアップしましたが、声がかすれるのと咳が出るのとで、ちゃんとしゃべれるようになるまで時間がかかって困りました

水曜日と金曜日はリモート授業をしました。予定がタイトだったのと、この授業は対象の学生さんが看護師を目指すコースなので、これも何かの経験になるのではと考えたのが授業をした理由です。リピート授業2コマを合同授業1コマのZoomの授業にし、専任の先生が教室のパソコン画面をスクリーンに映してくださいました。大教室での合同授業でグループワークができなくなったのが残念で申し訳なかったです。授業をした午前中は熱があまり上がらない時間帯でしたが、1日に90分1コマが限界でした。

締め切りを遅れて待ってもらっていたコラムはiPhoneの音声入力を使って布団の中で粗々書き、熱が下がった時間帯にパソコンで修正しました。

困ったのは試験期間で試験問題を作ったり採点をしたりしなければならなかったことです。私はレポートも細かい採点基準を作って、自分に万一のことがあっても他の人が採点できるようにしているのですが、万一のことのうち、感染症の場合は誰かに家に来て採点してもらうことはできません。答案を郵送し合うのもリスクがありそうで躊躇われました。けっきょくなんとか間に合いましたが、こういう場合も含めて授業担当者が感染した場合どうすればいいか明文化されていたら助かると思いました。どうしたらいいか考えるのもしんどかったので。

この他、陽性判定が出てから2日後にリモート歌会、3日後にリモートの学会がありました。学会はぼーっと見ていたら司会を頼まれて慌てました。

  症状

症状については、オミクロン株の特徴といわれるものそのものでした。喉の痛みと激しい咳、高熱です。味覚や嗅覚の異常はありませんでした。ワクチンを接種していたおかげか、つらさとしてはインフルエンザと同じくらいでしたが、まともに罹ってもっとキツかったら死ぬかもなーと思いました。

インフルエンザと違うのはなかなか体調が回復しないことです。一番困るのはとにかく身体が怠いことです。1時間仕事をすると1時間横になってしまいます。微熱は最初の発熱から3週間くらい続きました。喉の痛みはなくなりましたが違和感は残っていて、ちょっとした拍子に咳が出ると止まらなくなって困っています。

また、知っているものが思い出せなかったり、読み飛ばしていたのか文章の内容が頭に入っていなかったりというミスをしてしまい、ブレインフォグというものだったら……と戦々恐々としています。

  公的なサポート

とにかく公的なサポートのないこと、しょぼいことに絶望させられます。自治体にもよるでしょうが、まったくないくらいの心づもりでいた方がいいと思います。

まず厚生労働省にイライラさせられます。陽性が確定してすぐに厚生労働省から下記のリンクが「療養中の方が関心の高い事項はこちらへ」というSMSで送られてきましたが、40度の熱を出して読むにはつらすぎました。「書類一式送っといたらええやろ」としか考えていないのではないでしょうか。私はいまではラブライブ!サンシャインを見るとイラッとするようになってしまいました。

www.mhlw.go.jp

お時間のある方は↑このリンクをクリックして見てもらいたいのだが、まずラブライブ!サンシャイン!!のイラストが現れ、「新型コロナウイルス感染予防のために 咳エチケットと手洗いをお願いします」というのが出てくる。「いやもう感染してるねん」と突っ込みながらスクロールすると、子供のマスクについてや熱中症についての記事が延々と続く。

こういうものこそ「自宅療養あと何日?」「パルスオキシメーターの数字が93」などと入力したら答えてくれるチャットボットのようなものがあればいいのにと思いました。通販のサイトでは普通にあるぞー

厚生労働省はこの他COCOAに登録しろとも言ってきますが、40度近く熱が出ている状態ではスマホの画面もおぼろげにしか見えなくてつらいです。

その後は保健所から、厚生労働省が提供しているMyHER-SYSに体温と酸素飽和度などを入力しろというSMSが毎日届きます。酸素飽和度を測るパルスオキシメーターも届いてないのにどうすれば……という気持ちになります。私は中国の通販サイトで買っておいた300円くらいのを使いましたが。

食料や生活雑貨もけっきょく届きませんでした。「私は国保月7万以上払ってるねんで!」と暴れたくなりますがもちろんそんな力は出ません。以前からLOHACOを利用しているので困りませんでしたが、絶対にこっそり買い物に出ている人はいると思います。

厚生労働省、保健所とは別に県の看護協会からも健康観察アプリに入力するようSMSが届きました。こちらは心配なことがあれば電話をというメッセージと電話番号があり、初手から好感度が高いです。アプリに心配事を書き込んだだけでもマメに電話を頂いて安心しました

ただ、MyHER-SYSとこのアプリと2つに入力しないといけないのと、MyHER-SYSと違ってIDとパスワードを毎回入力しなければならないのが面倒でした。後者はスマホの設定の関係かと思いましたが、そういうのを考えていじるのもしんどくてそのままです。

  最後に

ただでさえ万事進捗が遅れに遅れているのに、今回伏せっていたこととだらだら続く怠さで(後遺症でないことを祈る……)新しいことをする余裕は1ミリもなくなりました。もうこれで免疫がついたぞ、怖い物なしや!と思っていましたが、何度でも罹るそうです。できればもう二度と罹りたくない。