2022-01-01から1年間の記事一覧

「買ひ得たり重来晩市の魚」の解釈について

中村健史氏から「晩市余考」(『研究と資料』第85輯)をいただいた。「柏木如亭「即事」詩考」(『雪を聴く 中世文学とその表現』所収)における「買ひ得たり重来晩市の魚」の解釈について疑問を書いたところ、検証してくださったものである。 ありがとうご…

揖斐高『江戸漢詩の情景――風雅と日常』

睡眠不足のぼーっとした頭で『雅俗』21号を読んでいると、「名著巡礼」で山本嘉孝氏が中村真一郎『江戸漢詩』を取り上げている中に私の名前が出てきて一瞬で目が覚めた。『江戸漢詩』は、大学卒業後ふつうにOL(死語…)になって3年くらい勤めて寿退職(死語……

久しぶりに書簡を読む

コロナ渦で対面で集まりにくくなってから、活動が停止してしまっているものがいくつかある。その一つ混沌会 を先日2年ぶりにオンラインで再開することができた。まだまだ問題があり、不手際も多かったが、まずはここまでこぎ着けたことを喜びたい。 というわ…

佃一輝『茶と日本人―二つの茶文化とこの国のかたち』

初めてお茶会に参加して文人茶の世界に触れたとき、これまで自分の愛して親しんできたものが1つに束ねられるような感覚があった。漢詩文の世界と書や文人画から、生活を彩るというよりもはや美術品の域にある食器や文房具、家具や花、料理や着物まで、バラバ…

新型コロナウイルスに罹っていました

7月下旬に新型コロナウイルスに感染してしまいました。 どこで感染したのか オミクロン株は潜伏期間が2~3日らしいので、思い当たるのは祇園祭の日に京都で歌会に出席したことです。歌会そのものは会議室に数人で、非常勤講師の仕事よりもはるかに安全な状況…

阪大短歌会(大阪大学短歌会)のこと

若い人の間で短歌がブームだそうで、あちこちの大学に大学短歌会が生まれている。大阪大学の阪大短歌会(大阪大学短歌会)について私の知っていることを書いておこうと思う。 2015年に「革靴とスニーカー」で角川短歌賞を受賞した鈴木加成太氏は大阪大学短歌会…

新年に決めたことなど

あけましておめでとうございます 昨年は金銭面でえらい目に遭いました(まだ続いてますが)。近況報告 - 固窮庵雑録に書いたように、コロナ禍の初期に大学の授業がなくなり収入が途絶えると思った私は、ビギナーズラックで増えた株を換金したのですが、これ…